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暗渠に滴る悦楽と苦悩の雫。 憂いの天使の秘谷に湧く甘露の泉。 存在の罪に震える器官からの分泌物。 魂の最奥の虚に響く水音を閉じ込めた水琴窟。
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女はガラス管の中で標本のように動かなかった。
若い女だった。
脂の乗った白い肌が全身を無表情に覆っていた。
重量感豊かな乳房は左右に分かれてゆったりと弛み、尖端だけを固く縮こませていた。
陰部の発毛は疎らで、陰唇は未発達だった。
魚類の唇に似た膣口にガラス管がねじこまれている様子を下方から観察することができた。
管は女のからだを貫通していた。
脊椎に沿って上体を突き抜けると裂開した頭部から漏斗状に口を開け、そのまま内壁を外壁に転じた裏返しの形で女の全身を足先まで内部に包みこんで、そこから再び下肢の隙間を上って先端を膣へと回帰させる輪環の構造をもっていた。

(女の内部は外へと開かれているのだろうか)

仮に貫通された部位の組織が接触面のガラスと融合、あるいは置換されて管のトーラス面の一部を形成していることがあるならば、そうだといえたろう。だが、実際にはどれほど密着しても組織がガラスと融合することはなく、置換されることもない。女の肉体はやはり閉じられたガラス管のトーラス体内部に厳然と隔離されているのである。



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