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暗渠に滴る悦楽と苦悩の雫。 憂いの天使の秘谷に湧く甘露の泉。 存在の罪に震える器官からの分泌物。 魂の最奥の虚に響く水音を閉じ込めた水琴窟。
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実の姉がいるのだと突然聞かされた。
真砂の崖近くのアパートに独居しているのだという。
どうして今まで隠していたのか尋ねたが、母の返事はハッキリしなかった。
不思議な懐かしさがこみ上げてきた。
詳しい住所を聞き出して、会いにいった。
 
姉は卓袱台の向こうに座っていた。
太った若い女だった。
目はそこに開いた二つの穴ぼこのように無表情で、半開きの唇が赤かった。
「姉さん、はじめまして。弟の菜沖です」
挨拶をしてみたが、返事はなかった。
あとは黙って過ごした。
二時間、三時間、姉は置き物のようにじっと動かなかった。
長く風呂に入っていないのだろう、姉の体は酸っぱい臭いをさせていた。
ブラウスの襟は褐色に垢じみて、だらしなく膝を崩したスカートの奥に、白い下着がこれでもかと汚れているのが見えた。
その不潔さに劣情を抑えきれなくなった。
抱き寄せてみた。
拒む様子がなかったので、口を吸い、胸を揉んだ。姉はブラジャーをつけていなかった。
黙っていればいいのだと自分に理屈をつけた。
どうせ二度と会うこともない姉弟ではないか、と。
ブラウスの裾を引っ張り出し、手を差し入れた。カサカサに乾いた膚の手触りがあった。たっぷりと脂肪を蓄えた弛みきった腹の肉には、そのままそこに呑まれていきそうな不気味な底無し沼のような質感があった。
空いた右手で内股をまさぐった。
姉は相変わらず無表情のまま、半開きの唇を涎で濡らしていた。
下着を脱がせ、薄い毛叢を撫でた。指を溝に滑らせた。その指が後ろまで届いたとき、姉が初めて反応を示した。
口を真一文字に閉ざして、低く唸った。
牝牛が喉の奥で鳴くような声だった。
笑っているのだと気づいた。
名も知らない姉は私の手を押さえ、それをどことも知れない深い底へと導いていった。



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