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暗渠に滴る悦楽と苦悩の雫。 憂いの天使の秘谷に湧く甘露の泉。 存在の罪に震える器官からの分泌物。 魂の最奥の虚に響く水音を閉じ込めた水琴窟。
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心臓が浮腫んだような嫌な急き方を胸に覚えて眠れない。
深く眠ればそのまま鼓動が止んでしまいそうで怖いのだ。

しっかりと目覚めているわけでもない。
意識は非現実の一点に留まり、
そこで何時間も同じひとつの夢のモチーフを繰り返している。

狭いガラスの水檻に閉じ込められた女がいる。
女は薄いキャミソールを一枚身に着けている。
下着は穿いていない。
俺は水の中で窮屈に折りたたまれた女の姿をスケッチブックに描いている。
女の顔には殴られた跡がある。
肩や腕、むき出しの腿にも紫色の痣がある。
女の顔には見覚えがあった。
女はおまえだった。

胸と額に脂汗が浮かび、だらしなく流れ落ちていく。
誰かがおまえに酷いことをしたのだ。
おまえの目はまったくの虚ろだった。
陰毛はむしり取られ疎らになっていた。
半開きの性器と肛門が赤く腫れ上がっていた。

俺はスケッチブックを投げ捨て、水檻に抱きつく。
おまえの名前を呼びながら裸の下半身を押しつける。
何度も繰り返しおまえの名前を呼んで、荒々しく腰を打ちつける。
心臓が浮腫んだような嫌な急き方する。
乱れた鼓動が止まってしまいそうな発作の気配を感じる。
止めなければいけない。
このまま射精しては危険だ。
そう分かっていても止めることができない。
腰の深いところから痺れるように衝き上げてくるものを感じた、その時だ。
水檻の中のおまえの体がぴちっと裏返るように爆ぜてしまうのだ。
風船が割れたようにおまえの肉体は赤く濁った水の中に皮ばかりを残して消えてしまう。

息苦しさに煩悶しながら俺は寝床に倒れている。
皮膚の下には大量の水が溜まっている。
この水が流れ出してしまえば楽になるのだ。
あと数時間のはずだ。
そうして楽になったらゆっくり自慰に耽ろう。
水檻の中のおまえの姿をスケッチブックに描きながら俺はそう考えている。

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